ついに完成です。いやはや時間がかかりました。
信州の新しい家を長い間模索していました。
それが限られた予算の中で少し実現した気がします。
どうか多くの方に見て頂き、体感して頂きたいです。
当日都合の合わない方は、ご連絡を頂ければ、11月22日までの期間
は見学が可能です。また無料相談会も受け付けいたします。
どうぞよろしくお願いします。
Attaアトリエta 俵
aatahouseの現場進捗状況をupします。
2014.05
内装工事の進む中、今回は階段の造作工事です。
まず材料ですが、杉無垢板で厚さ40mmを使用しています。
1枚ものの板を12枚。とても贅沢な材料選定となりました。
階段の材料は一般的にタモやナラ等の堅木の集成材を使います。
それは毎日の歩行に耐えられる強度があり安全で、材料も入手し易いからです。
とても理に適った材料だからです。
しかし今回は自分の家ということもありあえて柔らかい杉材を選定しました。
理由は『フローリング張り』と同じで
身体感覚の問題です。固い肌触りでテカテカに塗装された階段よりも
木の柔らかさを直に感じられる方が良いと感じたのです。
材料はサンダー掛けをせずに機械で加工したままの状態としました。
表面は適度にざらざらしていて滑り止めにもなります。
ただし最大の欠点はフローリング同様、傷つき易さです。使うにはある程度の覚悟が必要です。
階段を歩くことは、床を歩くことと違い、視線が上下に移動する動線ということです。
建物の空間認識を視覚的に最も刺激してくれる場所です。
従来の階段室は階段だけの閉じた空間で上下の移動だけを目的としています。
信州においては寒さ対策としてはとても有効です。
しかし、空調対策をしっかり考えた上で、階段の持つ視覚の面白さを存分に生かす
ことができれば、豊かな空間を生み出すきっかけになるのではないかと考えています。
アトリエta 俵
2014.05
断熱工事が終り、いよいよ内装工事に入りました。
まずはフローリング張りです。
フローリングには大きく分けて2種類あります。
それは複合フローリングと無垢フローリングです。
複合フローリングはいわゆる合板の表面に薄い無垢材を張り付けたものです。
現在でも多く使われている材料で安価です。整ったきれいな木目で幅広の希少な木材風に揃えたいといった
見た目を重視する場合などに有効に使えます。
近年の自然派志向の傾向では無垢フローリングを使用する事が多くなっています。
色々な樹種がある中で、堅木と呼ばれる 桜やナラ、タモ等がフローリングに適した材料と言われています。
確かにとても固い材料で、傷も付き難く、とてもフローリングに適した材料だと思います。
しかし、硬い木ですので年輪が細かく育つのが遅く、高級な材料と言えます。
そして触った質感も固いのです。
AttaHouseではフローリングで使用するには柔らかい杉を採用しました。
通常のフローリングの厚さは12mmや15mmですが、柔らかい材料で反り易いので30mmのものを使用しています。
杉板フローリングの厚さ30mmのサンプルをできる限り揃えました。
秋田杉に相生杉、吉野杉 全国各地の杉で違いがあります。
また赤、白、源平(赤白が混ざったもの)の色や一等、上小節等 節の多さ
でも違いがあり、どれも個性があります。
杉と決めてもこれだけの多様性があるので
無垢フローリングの選定はとても奥深いです。
最近は杉や松等の柔らかい木をフローリングに使う住宅が増えているような気がします。
それは10年程前には考えられないほど増えていると思います。
杉や松はちょっと引っ掻いただけで毛羽立ちますし、何か尖ったものを落とせば、簡単に傷が
付きます。
しかし身体に一番触れる面は床なのです。
沢山ある欠点を差し引いてもこの温もりのある身体感覚には変えられないものである
ということに皆気付いて来たのではないでしょうか。
塗装も大切な要素なのでまた次回書きます。
アトリエta 俵
2014.03-04
信州の冬はとても長く、寒さが厳しい日が続きます。
夏は短いですが、盆地の気温は上昇します。
信州で家を建てる時、最も重要な要素は『断熱』だと思います。
近年の住宅では、二酸化炭素の排出量の低減が義務付けられつつあり、
高断熱・高気密住宅が一般的になりつつあります。
attahouseでは高性能グラスウールを
床:120mm
壁:120mm
屋根:200mm
使用しています。
高性能グラスウールとは通常のグラスウールよりも繊維が細く、密度が高い為
同じ厚さでもより高い断熱性能があります。
グラスウールを設置した後に、気密シートで建物内部を隙間無く覆います。
そして窓回り等の開口部廻りは気密テープで隙間を無くします。
さらに配管の立上り部やコンセント配線部等の小さな隙間も発砲ウレタンで埋めていきます。
そうすると、息苦しい程に密閉された空間となります。
密閉状態を解消するために24時間の換気扇の設置が義務付けられているのです。
これが高断熱高気密住宅です。
私自身は正直、この高気密高断熱住宅が最良の策だとは思っていません。
特に密閉して強制的に換気をすることが不自然に思えてならないのです。
昔の民家のように、土壁である程度の断熱をして、隙間風で自然に換気をする方が
自然で、地球のためにもなっていたのではないかと思います。
しかし、現代に生きている私達は、あまりに空気調和の整った環境に慣れすぎてしまっています。
エアコンの無かった時代には戻れないのです。
そうであるのならば、国が考えているように、高気密、高断熱としてなるべくエアコンを使わない
環境を強制的に作ることが、現在の最適解なのかも知れません。
アトリエta 俵
2014.01-02
屋根の材料は主として、粘土系、セメント系、スレート系、金属系と様々あります。
伝統的な建築には粘土系の瓦が用いられます。重厚感があり、屋根といったら瓦を連想される方も多いでしょう。
日本の特に郊外の田園風景にはとても合う伝統的な良い材料だと思います。
しかし欠点も多少あります。まず若干割高となること。そして重量が重いことです。
地震の多い国においてはなるべく屋根は軽くしておきたいところです。
今回AttaHouseでは金属系のガルバリウム鋼板の立ハゼ葺きを採用していました。
鋼板の葺き方にもいろいろあります。一文字葺き、十文字葺き、平葺き、立ハゼ吹き、瓦棒葺き
等様々な葺き方があります。今回のように勾配の緩い屋根には立ハゼ葺きが最適です。特に雪が落ち易い特性を持っています。
屋根材と共に重要なのが防水下地です。今回、改良型ゴムアスファルトルーフィングを使用しています。アトリエtaでは標準仕様としています。通常のルーフィングに比べて弾性が高く、曲げ加工をする際にも切れたりしません。また釘打ちをしても漏水の心配が無く安心です。
屋根は雨や雪から建物を守る重要な部位です。雨漏れがしたりしたら最悪です。雪の多い信州においては屋根の形状はなるべくシンプルにして、北側に雪が溜まらないようにすることが大事だと思っています。
アトリエta 俵